心地よく響くスタジオを創ること。 それがMUSIK北参道の最終目的でした。もちろん、遮音性と重量衝撃対策が基本です。それがあっての音響です。心地よく響くことを数値化するには残響時間がカギになります。ただし、フラッターエコーがあっては全くダメです。

もともとはバスドラムのキック振動が下の階に伝わらないことを目標にしましたが、結果はなんら問題ありませんでした。ダンスくらいはしていただいてもよさそうです。

いよいよ遮音性能を測定するときが来ました。サーロジックさんによる自主検査と、第三者機関による遮音測定を行いました。

MUSIK北参道はアニメけいおんの聖地「ゲートウェイスタジオ代々木」の跡地に新築しています。 ゲートウェイスタジオ代々木の解体前に3度にわたる「音・振動の伝達分析」を行いました。そのことがMUSIK北参道の成功に結び付いたことは言うまでもありません。

スタジオ木製フレームと遮音パネルがとりついた段階で遮音実験を行い、手ごたえを感じるとともに、弱点を改善する計画でした。 ちなみに、ゲートウェイスタジオ代々木の解体前に音の伝達実験を3回行って、音や振動の伝達経路や特性をある程度掴んでいたので、焦ることなく改善策を提案できました。

外断熱は私の十八番でありますが、本件では主役ではありません。でも、外断熱の付加効能をお伝えしたく思います。

建物には顔が必要です。その建物のコンセプトを示すのです。当地は都道四谷角筈線に面していて、北参道の交差点から見るのが正面になります。交差点から見る間口は狭く、そびえたつ感じです。私はギターのネックを思い浮かべました。

MUSIK北参道は単なる防音室ではなく、楽器の音色が心地よく響き、円勝者が悦に入れるスタジオを目指しています。そのためにはまずやるべきことは、フラッターエコーを排除することです。

マトリョーシカ遮音構造にて建築構造体への振動伝達をある程度押えましたが、抑えきれなかった分がまだ残っています。その振動がキッチンや洗面室に戻ってこないよう、再取込防止策をとりました。

遮音パネルも直製作致しました。商品としてメーカーが販売している完成品はめちゃくちゃ高いです。 同じ性能を有するものを安く作る方法は、どこにでも売っている材料を使って、自作することです。但し性能を左右するポイントを知らないと始まりません。

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