しっかり断熱すると、室温が外の気温に左右されにくくなる?


方向性は合っています。

でも、「断熱」だけではまだまだ足りません。 

 

「遮熱」と「蓄熱」と「全熱交換機」が一体となって働かないと家の中の温度を安定させることはできません。


断熱はお布団だと思ってください。

そして、遮熱は太陽熱から車を守るシートをイメージしてください。

真夏の太陽が屋根に照り付けたとき、まずすべきはアルミの遮熱シートで跳ね返すことです。

 

 でないと、やけどするほど熱くなった屋根からジワジワと熱が侵入してきます。すると家の中もだんだん暑くなります。

また、窓から入った日差しがフローリングを加熱するので、お部屋は暑くなります。

逆に、冬の場合は窓から入る日差しが家の中を温めてくれるので、

太陽はとてもありがたい存在ですね。

 

 

夏には日差しが家の中に入らず、冬にだけ日差しが入る設計

にしておくことが大切です。

つぎに「蓄熱」ですが、これは熱を貯める銀行だと思ってください。

節約して余ったお金は銀行に預ける。

そしていざという時に降ろしてきて使う。

貯金がたくさんあると安心ですよね。

 

コンクリートは熱容量が大きく、適度な熱伝導率を持つたいへん都合の良い物体

です。

 

熱容量が大きいとたくさんの熱を貯められます。

そして、意外と知られていないのが適度な熱伝導率の重要性です。

いくら貯金があっても定期預金だったら、気軽に出し入れできないので不便ですよね。

 

コンクリートはコンビニのATMのように24時間いつでも、欲しい分だけ

熱を出し入れできます

するとどうなるか?

 

年間を通じてハワイのような気候が家の中に生息します。

 

【ハワイ気候の特徴】

・暑くも寒くもない

・いつもちょうど良い感じの気温と湿度

・年間を通じて気温の変化が少ない

・日中と夜間の気温の変化も少ない

しかも、冷暖房費が節約できる、大きなメリットも付いてきます。

というのは、そもそも東京の年間平均気温は16.5℃ですから、うまく熱をコントロールできれば、わざわざ電気代を使って冷暖房するシーンは限られるからです。

このように魔法のような家、いや、私の感覚ではごく当たり前の家、優雅な住み心地で燃費も良い家が創れます。

その工法を外断熱工法といいます。

 

 繰り返しになりますが、外断熱+コンクリートですので、木造や鉄骨造では不可能です。

 お疲れのところすみませんが、最後に「全熱交換機」のお話をさせてください。

屋外の空気をそのまま吸い込むと、夏はジットリ湿った空気が入ってきて蒸し暑くなりますし、冬はその逆で、冷えて乾燥した空気が入ってきてゾットしますよね。

そうならないための装置が全熱交換機なのです。

全熱交換機のすぐれたところは、電気で温めたり冷やしたりするのではなく、もともと家の中にあった熱を使い捨てにせず再利用することです。

もちろん、屋外のフレッシュな空気を取り込んで、淀んだ空気は屋外へ排気します。


 

外断熱 よくある質問 メニュー

 

▶ しっかり断熱すると、室温が外の気温に左右されにくくなる?

▶ 外断熱はぐるっと一続きで建物を包み込むので、気密性が高い?

▶ 外断熱は冷暖房費を節約するための工法?

▶ 外断熱は屋外と室内の気温差が少なくなるので、結露が起きにくい?

▶ 建物内部に結露が生じると、建材を腐らせたり、カビが繁殖する?

▶ 外断熱は逆転結露(夏型結露)が起きやすい?

▶ 外断熱は気密性が高いので結露を抑えられる?

▶ 外断熱は建物の構造体の劣化を抑制する?

▶ 外断熱は壁が厚くなるので、部屋がせまくなる?

▶ 外断熱は耐震性に不安がある?

▶ 外断熱は高気密・高断熱であるがゆえ、換気が欠かせない?

▶ 外断熱は建築費が高くつく?

▶ 内断熱は日本で一般的な工法であるため、技術面で安心できる?

▶ 内断熱は建築コストが抑えられる?

▶ 内断熱は気密性が低いので、結露が起きやすい?

▶ 木造に比べてコンクリート造のほうが、屋外と室内で温度差が出やすいので、結露が発生しやすい?

▶ 外断熱は建築費が高いが、冷暖房費が安い?

▶ 外断熱は建物が劣化を抑えるので、長持ちする?

▶ コンクリートそのものが蓄熱体となる?

▶ 木造でも外断熱と内断熱が選べる?

▶ そもそも外断熱工法とは?