心地よく響くMyスタジオ

建物本体のコンクリートの床の上に、25㎜厚の固めのグラスウール(96kg)を二重に敷きます。 二重に敷く理由は、継ぎ目をランダムにするためです。 その上に、鉄筋コンクリートの床を作ります。 コンクリートの汁がグラスウールにしみ込まないように厳重に防水シートでグラスウールを保護します。 防音実験では浮床の遮音性は完璧でした。...

遮音のコツはこれだけです。 別々の壁を2枚建てるのです。 壁と壁の間にある空気層の厚みは40㎝がベストといわれていますが、気にすることはありません。 たとえ2㎝でも3㎝でも、空いていればOKです。

お隣に迷惑をかけないように、壁の厚みを2倍にしましたが、お金をかけたのに・・・ 部屋がせまくなるのを我慢したのに・・・ 遮音効果、ほとんど無し・・・ なぜ?

そもそも防音とは、なんでしょう? お隣に迷惑がかからないようにすることですね。 防音には2つの方法があります。 1.楽器から出た音を壁で跳ね返して、外へ出ないよう     にする。(遮音) 2.壁の内側に吸音材を張り巡らせて、音のエネルギー    を熱のエネルギーに変える。(吸音) 世間では、「防音≒吸音」と考えている方が多いようです。...

ブーミング
フラッターエコーの動画の中でブーミングについて触れていたので、ちょっと難しいですがブーミングについて説明します。 ブーミングとは、一般的な構造(木造の柱に石膏ボードを張る)において顕著に表れる、構造体の共振です。...

フラッターエコーとは、音が多重反射を起こすことで生まれる音響障害です。 壁と床、または天井と床が平行であったり、その平行面の面積が広かったりする場合に、発生した音が延々と反射を繰り返すことで生まれます。 フラッターエコーが発生すると、反響した音がしばらくの間残ります。 聴きづらい、嫌な響きです。 聴いていて疲れます。

基本は反射
そういう私も、世界の最高峰ピアノを扱うお店の試弾室を設計したとき、ちょっと失敗してしましました。 かなり思い切って反射に舵を取ったのですが、まだまだ反射が当たらず、 スタンウェイのきらびやかさを弱めてしまって、改造した経験があります。 フラッターエコーがないなら、かなり思い切った反射率に設定したほうが良いです。...

素人は吸音したがる
ここは、とある練習スタジオ。 黒い部分は全て「吸音材」です。 吸音材はフトンのようなものです。 壁一面フトン。天井もフトン。 フトンを頭からかぶって演奏しているところを想像してみてください。 のびのびと心地よく響くでしょうか?

防音だけで、いいですか?
いまさらですが「防音」とは、自分の演奏した音がお隣に聞こえないようにすること。 ご近所迷惑を防ぐことですが、プラス思考でとらえれば 「だれにも遠慮せず、思いっきり演奏できること」でもあります。 どうせ防音にお金をかけるなら、気持ちよく響く部屋にしたいと思いませんか?...

美しく響かないとピアノが売れない
「神の楽器」と呼ばれるスタンウェイですが、実は置かれた部屋によって全く音色が違ってきます。 なぜなら、演奏室そのものもピアノの一部であり、音響体の延長であるからです。 楽器店で試弾して気に入って購入したけど、自宅で弾いてみると期待通り響かない・・・ こういったことがよくあります。...

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