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どこまでが無料?

 

突然ですが、あなたは、設計事務所とのトラブルのワースト1をご存知ですか?

「ある日、突然、請求が来た。 しかも、し、しゃく万円也!!」

 

「え~っ?! 契約もしていないのに?!」

 

そうです、契約もしていないのに請求が来ることがあるのです。

怖いですね・・・

 

もう少し詳しくご説明しましょう。

ある日ふと、家造りを思い立って、ネットで画像検索してたらカッコいい家がでてきました。

その画像をクリックすると、ある設計事務所のHPが現れました。

家造りのブログがたくさんあって、読んでみるととても為になるので、パートナーと相談してお問い合わせメールを送りました。

 

すぐに丁寧な返信があり、気軽な気持ちで次の連休に訪問することにしました。

世間話が一段落したころ、家族構成や家族で大切にしていること、趣味などを訊かれました。

担当者はとても気さくで、話しやすかったことを覚えています。

 

「2週間ほどくださいね。今日、お話いただいたことを整理してみます」 とのことでしたので、 「よろしくおねがいします」  と言って帰りました。

 

しばらくしてメールが来ました。 「先日はお忙しいところご足労頂いてありがとうございました。お話いただいたことをプロとして分析して提案書をつくりましたので、お時間がございますときご来所くださいね」

私達はちょっと緊張しましたが、次の土曜日の午後、訪問することにしました。

短い挨拶のあと、提案書をいただきました。

目を見張るほど美しい3D画像に興奮したのを覚えています。 「カッコいい!」   「かわいい!」

 

3D画像はいくらでも見たことがありますが、私達専用の画像は初めてです。

私達の夢が一気に具現化して・・・いつの間にかテンションがあがっていました。

私達は、気づいたこと、叶えたい希望をいくつかお願いして帰りました。

 

 

こんなことを何回か繰り返して、間取やイメージがだんだん理想に近づいてきました。

その後、仕事が忙しくなって、しばらくその設計事務所とはやりとりしませんでした。

 

金曜日の夜遅く帰宅するとポストに・・・

その夜は疲れていたので、開封せずにベッドに入りました。

でも、なんとなく寝苦しい・・・

土曜の遅い朝、ふと思い出して封筒を開きました。

 

そしたら・・・「請求書」

 

しかも、し、しゃく万円也・・・

私の頭は真っ白になり、無意識に呟いた一言がが、    「悪夢?」

 

 

このお話はフィクションですが、実際に多発している事件でもあります。

 

「実例に学ぶ、建築士事務所のトラブル予防」 (日本建築士事務所協会連合会) に載っている判例では、相当な設計料請求を認めています。

 

しかし私は、その判決には納得できません。

なぜならそれは、玄人と素人の戦いだからです。

一級建築士は国家資格を所持し、専門的な知識もあり、何十回、ときには数百回におよぶ営業活動、設計契約を経験しているわけです。

いっぽうでクライアントは一生に一度あるかないかの家造り。

設計事務所に設計を依頼した経験など皆無といっても過言ではないでしょう。

ですから、どこまでが営業活動として無料なのか?  どこからが有料になるのか解るはずがありません。

 

それが解るのは設計事務所だけです。

ですから私は、クライアントにお会いするたびに 「今日は無料ですから安心してください。有料になるときは 『ここからは有料ですよ!』 と、

はっきり申し上げますから!」 と名言します。

これは親切、というより、 プロとしての義務だと思います。

 

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