これからの生活を夢見て、マンション選びしたのに
アクセス、街の雰囲気、間取、デザイン、家賃、建物の構造などを吟味して膨大なマンションから選び抜いた我家。
これからの生活を夢見てマンション選びしたのに、入居してすぐにお隣の騒音や上階の足音に悩まされ、半年もたたないうちに「もうこれは引越しするしかない・・・」というところまで追いつめられていく。
YAHOO知恵袋などを見るとそんな家族があとをたちません。拝読してみると、《同じマンションに住む入居者たちが加害者であり被害者である》という構図になっていますが、ほんとうにそうなのでしょうか?
私はそうは思いません。原因は他にあります。
真相はおいおいお話しするとして、まずはマンションにお住いの方々の苦悩を知ってください。

帰宅するのが憂鬱:Q1さん
8階建て分譲賃貸マンション(RC)の6階部分に、三週間ほど前に引っ越してきました。
引っ越した当初から上からバタバタと走り回る音やドシンバタンと飛び跳ねる音、壁に何かをぶつけ続ける音、ボール遊びをしているらしき音が響いてきます。慢性的な睡眠不足で、最近は少しの物音にも敏感になり、体調も崩すようになりました。
気分が滅入ってノイローゼ気味な自覚もあります。
何より、自分の家でくつろげないというのが辛く、今では帰宅するのが憂鬱になりました。
管理会社に報告し、上階全戸(3部屋)へ封書(階下から苦情が出ていますといった旨)を投函してもらいました。
しかし改善されず、直接伺って話をしましたが「子供は走るものですから」という答えで、私の部屋に来て音を確かめてくださいとお願いしても、「嫌です。迷惑です。第三者を通してください」と、こちらが丁寧に話そうとしても常に喧嘩腰で・・・。
管理会社もクレーマー扱いのようにおざなりにしか聞いてくれませんし、もう困り果てています。
出来れば引越したいのですが、家賃含まず初期費用だけで70万以上払っている物件です……。
真上からの音とは限らない:A1さん
まるで自分のことのように、拝読しました!
私も一昨年結婚し、生涯初めてマンション住まいをしています。
4階建てマンションの3階に引っ越しましたが、かなりの騒音で困っていたところ、ちょうど真上の最上階角部屋の人が出て行ったという情報を得て、そこへ引っ越してきて1年。
音は全然改善されませんでした。
結局のところ、真上の音だと思っていたのがそうでなかったり、横も1世帯しかないので、まるで隣で聞こえてくるような音でも、斜め上だったり、斜め下だったり、わかりませんよね。
毎日眠れない日々が続いているので、たまに実家に帰って、やっと熟睡できるという感じ。
管理会社は結局親身になってはくれませんよね。
今は費用的に無理ですが、出来る限り早くほかの場所へ引っ越すしかないと思います。
たまたま義父が不動産屋なので相談しても、「気にしすぎ」と言われるだけだし、わかってくれない人があまりにも多くて悲しくなります。
引越ししても解決しませんよ:Mac安田
住まいは心身を癒し充電するところのはずが、「家に帰るのが憂鬱」「たまに実家に帰ってやっと熟睡できる」というのは悲しすぎますね。入居前のワクワクから一気に地獄。まじめに一生懸命生きてきた私たちがなぜこんな目に合わきゃならないのか? だれに相談しても解決しない。まったく理不尽きわまりないが、けっきょく自分たちが引越しするしかないのか?
ちょっとまってください。引越しても次のマンションで同じようなことが起るかもしれませんよ。というか、はっきり言って同じ問題がかならず起こります。なぜなら、マンションは僅かな防音はされていますが、足音対策はまったくされていないからです。
賃貸でも分譲でも同じです。タワマンでも億ションでもまったく同じことです。
これは数千件のマンションを扱う管理会社の社長にきいた話ですが、騒音や足音問題が多発するのは、木造アパートでなくコンクリート造のマンションだそうです。なぜなら、木造アパートは音が筒抜けだし、上の階の足音が響くと知っているので入居者同士がお互いに気を付け合うし、騒音や足音にみまわれても、もともと諦めているからだそうです。
逆にコンクリート造のマンションやタワマン、億ションはしっかりした防音対策がなされているだろうし、そのぶん家賃も高いのだろうと期待しているからショックも問題も大きくなるのだそうです。
実際のところどうなのか、いよいよ真相に迫っていきます。
建築基準法に足音対策の規定なし
建築基準法第一条「この法律は、建築物の・・・最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする」は有名なくだりですが、足音対策に関しては一切規定がなく野放し状態です。
建築基準法第30条に「遮音性能」が規定されていますが、それはたとえば「テレビの音がお隣に聞こえないように」という「音」に関した規定です。いま問題になっているのは「音」よりも「足音」(重量衝撃)です。
たとえば、「上の階で子供が走り回って、天井から地響きがする」「子供が今どのあたりを走っているのかさえ分かってムカつく」「お隣の壁にボールをぶつけた衝撃がこちらの部屋にモロに伝わってドキッとする」といったことです。
これには耐えられません。神経が過敏になって眠れず、仕事も手につかず、気力がなくなってしまいます。場合によっては殺意すら感じるひともいるかもしれません。
「国民の生命、健康の保護? 公共の福祉の増進??」チャンチャラおかしいと笑ってる場合ではないので、私は一級建築士として、入居者同士が安心して平和に暮らせるマンションの造り方を確立しました。
解決の近道は、音(空気の波)と、足音(重量衝撃)の違いを知ること
先ほどもちょっとお話ししかけましたが、「音」と「足音」は違うものであり、対策方法もまったく別です。
めんどくさいかもしれませんが、めちゃくちゃ大事なことなので、途中であきらめずになんとか読破してください。
集中して読んでもらえばわかるはずですし、あなたの人生がかわる可能性もあります。

「音」とは、空気の波です。空気の波が壁や天井にぶつかると、壁や天井を揺らします。でも空気は軽いので重いものに当たると跳ね返ります。なので、壁や天井を重く分厚くしてあげるとお隣のお家への迷惑が小さくなります。
子供が騒ぐ声は甲高いので大きく聞こえますが、周波数が高いので回数で稼いでいるだけで、波のパワー意外と小さいのです
幼児の声は1000~2000Hzで、シンバルやスネアドラムと同じ周波数帯で、音圧は90dbです。
通常、それが35dbまで下がると聞こえなくなります。
(耳を澄ましてやっと聞こえるくらい)
その差は55db(90-35db)ですから、ちょっと高性能な壁なら簡単にシャットアウトできます。(左のグラフはメーカーのカタログで、65dbカットできることになっていますが割引いても55dbの性能はあるでしょう。
さて問題は、幼児が走り回る足音です。
これはそう簡単に解決しません。幼児が走り回る足音は重量衝撃音だからです。
2023年に私が完成させた《musik 北参道》は、徹底して重量衝撃音対策をしたので、一般の表には載っていないほど高性能な《LH-35 Mu北》に仕上がりました。 LH-35は第三者騒音測定機関に依頼した結果です。

実験のとき私は下の部屋で、足音がどれくらい小さく感じられるか楽しみに待っていました。初めは耳をそばだてていましたが、ベランダから差し込む日差しが強く、春だなーと空を見上げぼんやりしていました。
すると勢いよくドアが開いて「終わりました!」と彼らが降りてきたんです。 「えーっ、うそでしょー」
「悪いけどもう一回やってくれる? こんどはスカイプ見てるから」とお願いしました。スカイプで画像を見てたら確かにバングマシンが跳ねています。(バングマシンは幼児が走っているところを再現した機械)
でも、何も聞こえない。LH-35とはそんな世界なのです。
自分で言うのもなんですが、実際にLH-35を実現するのはたいへん難しく、これをクリアしたマンションはまず存在しません。

私はそれでも飽き足らず、こんどは身長175㎝、体重70㌔の男に、思いっきり床を蹴ってもらうようお願いしました。
「ホントにいいんですか?」と遠慮ぎみなので、「思いっきりやってください! 日頃のストレスをぶつけてください!」といってやったらその男、ちょっと遠いところを眺めて、なにか思うことがあったらしく「じゃっ!」といって走っていきました。
しばらくしてドゥドゥッ、ドゥッカーンと近所の道でガス爆発があったのかと思う鈍い地響きがあり、思わず、三重窓を開けてベランダから下をのぞきました。するとその男が私の背後にいて、「どうでしたか?」とはにかんでいます。
私はにっとして「や・り・す・ぎ」とつぶやきました。
ちなみに彼は、革靴(サイズ27㎝)を履いたまま暴れていたそうです。これはひどい!
いくら足音対策をしても、やはり限界があります。でももし、革靴を履いたまま暴れまくる男がいたら逮捕ですよね。
このことがあって、いくら防音・足音対策済みのマンションであっても、住いにはルールが必要だということがわかりました。
紛らわしいCM
子供が走り回る足音(重量床衝撃)LHとのほかにLL(軽量床衝撃)という指標がありますが、これらはまったく違うもので、天と地ほどの差があります。
LLは掃除機の吸い込み口が床をこする音やフォークやナイフを床に落としたときの音です。これならカーペットやスポンジマットを敷いただけで簡単に解決します。
LHは子供が走り回る足音(重量衝撃)で、設計の時点で充分な経験を持った技術者が綿密な防振対策をたてないと実現しません。また既存の建物では改修のしようがありません。
なのに最近、防音カーペットの専門メーカーのHPで、子供が元気に走り回っている画像に「走り回っても転んでも」のキャッチフレーズを乗っけたものがあります。とっちめてやろうかとHPをよくよく見たところ、「大丈夫」とは一切かいてありません。
また、《子供が走り回るのはLH》の記載があり、これは正しい。下へずーっとスクロールすると《わが社の性能はLL》と書かれており、これも正しい。あとは消費者がどう受け止めるかだけです。
ちなみに、LLとLHの違いは建築士でさえも分かっていない人が多いのです。
繰り返しますが、カーペットやスポンジマットを敷いても、子供が走り回る足音(重量衝撃)は解決しません。
幼児を育てる親の苦悩
冒頭では子供が走り回る足音やボールを部屋の壁にぶつける衝撃に悩む家族を紹介しましたが、逆に幼児を育てる親がどれだけ苦労しているかも紹介させてください。
すでに子育てを経験なさった方には釈迦に説法ですが、今、改めて認識したうえで、解決の道を提示していきたいと思います。
そして今、どうしても申し上げたいのは、《この家族たちは加害者ではない》ということです。
幼児が走り回るのはあたりまえです。歩いて走って飛んで、ぶつかって転げて、成長していくのです。
じっとしていられないのが幼児であって、6歳までに90%完成するといわれる脳を効率的に発達させるためには、幼児期の運動神経の発達が非常に大切だといわれています。

私だって、泣かしたくって泣かしてるわけではないのに・・・
★いーあ★
マンションに引っ越して1年になります。
お隣さんは新婚夫婦か・・・20代後半の共稼ぎ夫婦といった感じで、入居したのが少しだけ遅かったうちがご挨拶に行った時にはまあまあ良さそうな感じで、その当時1歳になったばかりの息子がうるさくてご迷惑をかけるかもしれないとの旨を先にお詫びしました。
今、息子は2歳1ヶ月で、まさにイヤイヤ期!というかんじです。
私も毎日、相手するのが難しくって、本当に疲れています。
そんな中、昨日の出来事です。
外出していて帰宅して、シャワーをしようと服を脱がせたら、大泣き。
とりあえずなだめジュースを与えたりしましたが、激しくなる一方・・・
夕食の準備もあるし、お風呂は済ませたいのだけど・・・と思いつつも、
すごく泣くので途方に暮れていたところに、ピンポン。
『隣の○○ですけど。こども泣くのいいっすけど窓閉めて下さい!』
と、すっごく冷ややかな目で・・・ご主人それだけ言い捨てて帰られました。
(ランニングシャツに短パンで、ポケットに手を突っ込んだまま・・・)
確かに、窓が開いていた(お風呂上がってからクーラーしようと思っていたので)のは、私が悪かったとは思うのですが、
それでも9時10時の話なら問題でしょうけど、まだ6時過ぎだったので、泣いたって、それほど気にならないかと思っていました。そんな日も今までにだって、もちろんあったし、他のお宅から泣き声が聞こえてくる事だってあるし。
敷地内の公園からも、まだ子どもの声が聞こえてきたりしている時間帯だったので・・・。
その日、何かイヤなことがあったのか、たまたま早く帰ってきたのかは知りませんが、なんだかいきなりそんな風に言われてすっごく嫌な気分になりました。お隣だって、布団をたたく音はうるさいし、夜11頃にベランダでカンやビンの仕分けしているのか? ガチャガチャと平気で音をたてたりしているのに・・・お互い様だと思っていました。それでも、たったその日、泣き声がうるさかったから、って心の狭い対応を取られ涙がでてしまいました。苦情を言われるのって、辛いものですね・・・。
私だって、泣かしたくて息子を泣かしているわけではないのに・・・。
苦情は、相手を知らないほうが言いやすい
★もも1976★
悲しい・・
私も似た経験があり、その頃のつらさを思い出してうるっときました。
確かに子供ってうるさい。子供のいない方がそれを理解できないのは分かる。
でも。ほんと、こっちだって、どうしようもないんです・・って感じですよね。
隣の方も、思わず感情的に言いに来てしまったような気がしますね。
最後に、『窓閉めてください!』って言うあたりとか、常識を持ち合わせている人な気がするので、ここは、関係を悪化させないようにするのがいいと思います。
謝りに行って、なにをしても泣いてしまうことがあること、でも今後は窓を閉めるなどできることはします、と伝えるだけで、相手の取り方は変わってくると思いますよ。
近隣問題で困っていた時、ネットに、「苦情は相手を知らなければ知らないほどいいやすい」とのっていました。
私の時は、相手が変わった人だったので、ふつうの対応では解決できそうもなく警察に相談にいったりしましたが、他の近隣の方には「いつもうるさくてすいません」と謝りに行きました。
すると、「子供が泣くのは当たり前だよ。元気な証拠だよ」と言ってくれる方が多く、それも近くに味方ができた気がして心強かったです。
加害者はだれだ!
マンションは1つの階にいくつかの住戸があり、それが何層にも重なった集合体です。
地震で倒れないように、住戸と住戸はしっかりくっつけられています。そして建築材料にはコンクリートや鉄など、固い物質が選ばれます。そして皮肉なことに固い物質ほど振動を早くしっかり伝えます。
もし、101号室で絵の額を飾るために電動ドリルでコンクリートの壁に穴をあけたら10階の住戸にもひどく響きます。まるでお隣で破壊行為をやってるみたいに。建物はそれくらい響くものなので、子供が走ると地響きがして眠れなくなるのは当然です。
そんなことが日常茶飯事におこっていることを知りながら、建築士は設計するとき重量衝撃対策をしません。
建築基準法に防振規定がないので違法ではないのですが、ご存知の通り建築基準法は「最低の基準」ですから、それをクリアしたうえで、必要と思われる対策をこうじるのが建築士の使命というものでしょう。なのになぜ、彼らが対策を講じないのでしょう。
それには2つの理由があります。
理由1:どう対策すればどれだけ改善できるか、知らない
理由2:クレームが怖い
【理由1の説明】
知らないのなら調べたら良いわけですが、情報過多社会といわれる今でも、このことを整理した形で紹介しているサイトはありません。大学の論文も、大手ゼネコンの研究所からの研究結果も部分的な発表であり、どれとどれを組み合わせたらどんな結果が出るかは載せていません。
【理由2の説明】
「防音・足音対策マンションだと期待して入居したのに、足音聞こえるじゃねーか! どうしてくれるんだ! 慰謝料払え!」とクレームをつけてくる人は必ず一定数いるからです。設計者としてわざわざ危険に近づいたりせず、見かけのデザインで売り出したほうが得策だと考えるのも分からないでもありません。
【加害者は建築士】
そんなわけで、既存のマンションの99%で騒音と足音(重量衝撃)の被害が起るわけです。
被害者がいれば加害者がいるわけですが、加害者はマンションの住民ではありません。建築士です。
もし建築士が騒音と足音の対策をしたマンションをつくったら、ルールを守って生活をする限り、マンション内でのトラブルはおこりません。ましてや、引っ越しするしかない・・・なんて悲劇もおこりません。
ふつうの生活がしたい
マンションのことを建築基準法では「共同住宅」といいます。昔は共同キッチン、共同トイレがあったから共同住宅とよんだのだと思いますが、今はシェアハウスを除いて共同で使うのは廊下や階段くらいしかありません。でも深く考えてみると、柱・梁・コンクリートの床など建物のフレームと、住戸と住戸を仕切る壁などは共同で使うので、やはり「共同住宅」なわけです。
ふつうに生活するうえで、おしゃべりは必須。 単身者だってケイタイでお話しする。お料理をしたり洗濯物を干したり、掃除機を掛けたりする。ときにはストレッチやヨガもしたい。子供は元気に遊んでナンボだから走ったり転んだりするのはあたりまえ。
しごく正常。
これくらいのことは気にせず自由にできる権利はあるはず!
なのに、Yahoo知恵袋やベビカムに問いかけたひとたちはふつうの生活をしているだけで「加害者あつかい」される。
そして下の階やお隣に住む人は、神経が参ってしまうほどダメージを受ける。
こんなマンションは、欠陥と言わざるをえません。
私が解決します
2021年に《Musik北参道》を設計するとき、半年くらいかけて防音と重量衝撃対策について調べまくりましたが、まるでジグソーパズルのチップがばらまかれているような状態でとほうにくれておりました。ところが私はツキに恵まれたのです。
《Musik北参道》の敷地には築50年の建物が建っていて、それは京アニ製作のアニメ「けいおん」の聖地、つまり音楽練習スタジオだったんです。それを自由に使っていろいろな実験をさせてもらいました。
仮説を立てて実験をする。その結果をもって新たな仮説を立てる。それを繰り返すうちにだんだん「感」が育ってきて、バラバラのチップだったジグソーパズルの全容が見えてきたんです。
最も大事な発見は、「振動をいったん建物の構造体に伝えてしまったらゲームオーバー。取り返しがつかない」ことでした。
なので、とにもかくにも振動を建物の構造体に伝えないことに徹しました。あとは左右の防音、上下の重量衝撃、ベランダからの音の回り込み策、サイレンサー換気扇、外側のサッシュと内側のサッシュをサイレンサー継ぎ手にすること、電線管や給排水管から音が伝わらない対策などシラミつぶしにやっつけました。
その結果が《Dr-70 LH-35 LL-30》 というとてつもない性能です。
この数字が凄いのか、普通なのか? それも分かってないのが現在の日本の建築士です。
実はこの数字は凄い数字なんです。
Dr-70とはグランドピアノを思いっきり弾いても、お隣に聞こえない。
LH-35とは、上の階で幼児が走り回っても、下の階で気にならない。
LL-30とは、上の階でフォークやナイフを落としても、下の階で気づかない。
でもさすがに、175㎝、70キロの男が革靴を履いて暴れまくると、遠くでなにかが爆発したかのような太く鈍い地響きがします。
やはり、ルールは必要

左の写真は昭和30年代の品川2丁目です。舗装の状態がひどく泥だらけですね。たぶんバスは30~40キロくらいで走っているのでしょう。それでも周囲の家はホコリだらけ。 雨の日はブッチューと泥をとばす。歩行者は泥まみれ。沿道のお家も泥だらけ。
「バスよ、もっとゆっくり走れ!!」とどなりたくなりますが、それではバスはいつまでたっても目黒駅にとうちゃくしない。
周囲の住民は被害者でしょうか? 被害を受けているのは事実です。
だったらバスは加害者でしょうか? バスが10~20キロくらいで走ればマシだと思いますが、そうもいかない。
悪いのは何か? ズバリ「道路」です。 こんなことは説明しなくても、だれでも分かりますよね。
でも実は、現在のマンションの騒音・足音に対するレベルはこの程度なのです。
つぎに中央の写真。これは現在の品川2丁目、というか、現在の道路はどこでもこんなぐあいですね。
50~60キロで走っても歩行者や沿道のお家に迷惑をかけない。
安全にさえ気を付けていたら、ふつーに走れる。
加害者も被害者も存在しないわけです。 理由はいうまでもなく、道路が整備されているから。
でもここで大事なのはルールです。
右の写真は池袋の慰霊碑。誰もが知る、あの忌まわしい事件。
老害がプリウスで100キロでぶっ飛ばして、まじめに一生懸命生きていた家族を一瞬で破壊したのです。
思い出しただけで、はらわたが煮えくり返ります、あの老害!
まとめ : マンションにはまず騒音・足音対策が必要
そのうえで、生活のルールを決めて、みんなで守る
防音・足音対策のコストは?
理屈だけ述べて、コストを述べない。私はそんな研究者がきらいです。
マンション1戸の専有面積50㎡と仮定して、1戸あたりの建築費がいくら増額するか試算しました。
【基礎・柱・梁など構造体】 150万円
【浮床・防音窓・防振壁・防振天井】 180万円
【合計】 330万円
この330万円を30年返済とすると、1年あたり11万円。利息を考えても1か月あたり1万円です。
専有面積50㎡の2LDKの家賃が1万円上がるわけです。
あなたはどう感じますか?
高いですか? 値打ちがあると思いますか?
長いブログをさいごまで読んでくださってありがとうございました。
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