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予算オーバー!眼の前まっちろ

先回に引き続き、設計事務所とクライアントのトラブル、ワースト2のお話をします。

ワーストのお話はこれで終わりなので、ご安心ください。

 

しょこたんはパリが大好き。

大学の時、初めてパリに行って病みつきになりました。

社会人になってからも、年に一度は、1ヶ月ほど休暇をとってパリに行きます。クビ覚悟で。

 

パリはお洒落です。

カフェでの時間の過ごし方、歩き方、ものを大事にする気持ち・・・。

パリのアパルトマンはとても小さい。でも狭くない。

ちょっとした小物も吟味して、自分だけの世界を創っていくのですね。

 

そんなしょこたんが、家造りを思い立ったのは2年前です。

その時点ではもう、どんな家にしたいかはっきりしていました。

 

パリの不動産屋さんに、「アパルトマンを探してます、メッシ」って、◯◯も方便で、部屋の画像をたくさん集めました。

家の名前も決まりました。

Amelieです。

 

ネットで建築家をさがしました。

 「パリ、デザイン、建築家」

検索ヒットしたデザイナーのなかで、 「パリ在住経験のある建築家」 というのが決め手になり、さっそくその事務所に問い合わせメールしました。

 2周間後の土曜日に、夫(愛称:ポッター) とでかけました。

ポッターが、結婚相手としてしょこたんを選んだ理由は 「この人と一緒なら、生きていけそうな気がするっ」 だったそうです。

 

事務所につくと、さっそくカウンセリングが始まりました。

 普通は世間話から入るらしいですが、しょこたんは待ちきれず、カバンからパリの画像ファイルを出して、堰を切ったように話しまくりました。

 担当者は、 「これだけしっかりイメージなさっていれば、設計するのは楽です。必ずイメージ通りの家を創ります!」  と言ってくれました。

 

「良かった~」と、ポッターを連れて帰路についたとき、ふと思い出して再び事務所へ戻りました。

「大事なことを言い忘れました! 私達の予算は4500万円です。税込みで!」

 「フー、これですべて伝えたぞと!」

 

ホッして、お昼を食べてないのを思い出して、幸せのパンケーキへ寄ったことを覚えています。

「私たち、ホントに幸せね!」

設計は順調に進み、イメージ通りの部屋に仕上がりました。

インテリアはしょこたんの集めた画像そっくりで、テンションは上がりっぱなし。

 

ジャーン!

初めて見る外観CGは、「さすがパリ在住経験者! 分かっていらっしゃる!」 と舞い上がりました。

 「もう家ができたような気がするよね。しょこたんおめでとう!」 ポッターがお祝いの言葉をくれました。

 「私達、ホントに幸せね!」

 

 

あれから3ヶ月が経ち、設計が完成して、3つの建築会社から見積もりが届きました。

 

A社、7200万円也。 B社、7700万円也。。

 

意識がフーっと遠のくのを覚えました。  頭は白くて眼の前まっ暗。

うしろから支えつつ、ポッターが励まします。

 

「まだ、C社があるじゃない」

 

気を取り直して、C社の封筒を開けると、 キュ、キュウセン万円也 (;^ω^)

 

悪夢であってほしい。

冗談ダヨって言ってほしい。

「ドッキリ大成功!」 って看板が出てきてほしい。

しょこたんの声はひっくり返っていました。

 

「わ、わたし。 い、言いましたよね。 予算4500万円だっちゅうのって!!」

 担当者は、 「翔子さんはお目が高いので、期待にお答えしようと思ってデザインしました」 と頭を下げました。

 

 

上記のストーリーはもちろん、登場人物もフィクションですが、これに似た事例はいくらでもあります。

例によって、「建築士事務所のトラブル防止」を覗いてみましょう。

まさに、しょこたんが遭遇したのと同じような判例が載っていますね。

 

まあ、設計料は返してもらったから良いようなものの、それまで、しょこたんが使った時間とエネルギーはどうなるのでしょう。

また、しょこたんのイメージした家はほんとうに7000万円掛るのでしょうか?

イメージをうまく残しながら5000万円ほどで創り上げる方法はないのでしょうか?

もし5000万円でできるなら、もう少し頑張ってみようと思うけど、そもそもパリのアパルトマンは、土台無理なのでしょうか??

 

私どもMac建築デザイン研究所では、こんな不幸が起こらないように、

初回のカウンセリングでクライアントの希望 (広さ、構造、イメージ、そしてご予算) をできるだけ詳しくお聞かせいただいています。

数日後にはそれを分析して、予算内でそれが可能なのか、  どうすれば予算に近づけることができるのかをお知らせ致します。

 

「言うは易く行うは難し」 ではありますが、避けて通れない道ですので、最初に産みの苦しみを共有したいと思います。

 


 

大 原 則      : 夢とロマンは残す

建築主の頑張り : 希望に優先順位をつける

設計者の頑張り : 希望(目的)を費用対効果よろしく実現する知恵(手段)を提供

 

建築主と設計者が希望と知恵を共有し、そして信頼が芽生え育ったとき、大抵のことは解決できるものです。

ぜひ、私達に課題を与えてください。

 


このブログの画像は「フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)さんの画像を使用しています。