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犬と私の10の約束

私はこの本を10年前に買いましたが、まだ2ページしか読んでいません。

いいえ私は、この本を放ったらかしにしてきたのではありません。

なんども何度も表紙をめくりました。

でも、2ページ目を読んだだけで、胸が詰まってしまって次へ進めないのです。

 

1 )私と気長につきあってください。

 

2 )私を信じてください。それだけで私は幸せです。

 

3 ) 私に心があることを忘れないでください。

 

4 ) 言うことをきかないときは理由があります。

 

ううっ・・・もう、胸が詰まってきました。

 

5 )私にたくさん話をしかけてください。

    人の言葉は話せないけど、わかっています。

 

6) 私をたたかないで。本気になったら私のほうが強いことを忘れないで。

 

そうだよね、お前は強かった。でも優しかった。

シベリアンハスキーの大ちゃんが目に浮かんで、涙がボロリ・・・

 

バブルの終わりの頃、バーのお姉ちゃんが「これカワイイ~、買って!」と先輩の奥野ちゃんににせがんで、飼い始めたものの3ヶ月ほどして「おっきくて飼えない~」とのこと。

「ヤッさん、おまえ、犬、好きやったよな。チョーかわいいのがおるんやけど・・・まっ、見るだけでいいし、次の日曜あけといてっ!」と電話がかかってきました。

 

犬大好き!という共通点もあって結婚した私達ですから、「まっ、見るだけやし・・・」と気軽にでかけていきました。

車を留めてドアを開けると、かわいい盛りの大ちゃんが、満面に笑みを浮かべて、パッカパッカと駆け寄ってきて、車に乗り込むではありませんか。

 

「これはもう、連れて帰るしかないよね」ということで、家族になりました。

 

7 )私が年をとっても仲良くしてください。

 

8 )私は十年くらいしか生きられません。

 

ああー、もうダメ。

9 )あなたには学校もあるし友だちもいます。

    でも私にはあなたしかいません。

 

10)私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください。

どうか覚えていてください、私がずっとあなたを愛していたことを。

 

大ちゃんが死ぬとき、私達夫婦と子供2人がそばにいました。

大ちゃんが来たとき、子供たちは大ちゃんより小さかった。

大ちゃんは、昼寝をしている子供たちを踏まないように、上手にまたいで歩いてくれましたね。

子供たちが馬乗りになっても大ちゃんは怒らなかったね。

大ちゃんは私とプロレスごっこをしてくれましたね。

ありがとう! 大ちゃん。

そして、さようなら。

 

ああ、また今日も、この本を読み進めることはできませんでした。